ペルーの新鋭、メリーナ・レオンによる実際の事件に基づいた衝撃作
名もなき歌
2019年 Cancion sin nombre ペルー フランス アメリカ 97分 スペイン語、ケチュア語 (C)Luxbox-Cancion Sin Nombr
■ 監督:メリーナ・レオン
■ 配給:シマフィルム、アーク・フィルムズ、インターフィルム
■ 出演:トミー・パラガ パメラ・メンドーサ・アルピ
1988年の南米ペルー。貧しい生活を送る先住民女性ヘオルヒナは、妊婦に無償で医療を提供する財団の存在を知って首都リマのクリニックを訪れる。そこで無事に女児を出産するが、直後に一人で病院から締め出され、そのまま今生んだばかりの子供は奪い去られてしまう。夫とともにほうぼうへ訴えても、有権者番号を持たない身分である夫婦の言葉には誰も耳を貸さない。困り果てて新聞社に駆け込むヘオルヒナから窮状を聞いた記者ペドロが事件を追うが、国際的な乳児売買組織と権力の闇に足を踏み入れることになる。実話をもとに、ペルーの新進女性監督メリーナ・レオンが手掛けた本作は、カンヌ映画祭監督週間で上映され、アカデミー賞国際長編映画賞ペルー代表にも選出された。モノクロの画面がむしろ鮮烈な印象を残す。